脳神経外科

専門医が脳と脊椎の様々な症状に対応いたします。頭痛やめまい、脱力や痺れ、痛みなどの各種神経症状の相談から、脳動脈瘤を始めとした脳血管障害や、髄膜腫などの脳腫瘍、脊柱管狭窄やヘルニア、すべり症、腰椎圧迫骨折などの脊椎疾患など、専門的知識を要する疾患の診療・手術のご相談などを行います。

外来診療ではMRI,CT,超音波などの画像診断装置による検査を早期に(可能な限り即日)行い、迅速な診断・治療を心がけていきます。

常勤脳神経外科医はいずれも日本脳神経外科学会認定の専門医・指導医、日本脳神経血管内治療学会認定の専門医・指導医であり、脳・脊椎・脳血管障害に関する専門的な知識・技術を有しています。脊椎脊髄疾患の認定資格を有する日本脊髄外科学会認定医も所属しております。

未破裂脳動脈瘤への診療

未破裂脳動脈瘤は脳ドックや頭部MRIで見つかる疾患です。一般的に余程の大きさにならない限りは多くの動脈瘤は存在するだけでは無症状ですが(*動眼神経の傍に生じる内頸動脈後交通動脈瘤を除く)、破裂した場合にはクモ膜下出血を引き起こし致命的となりうる疾患です。大きさが5mm以上の脳動脈瘤はガイドライン上でも治療検討するとされ、一般に同程度のサイズの動脈瘤から年間1%程度の破裂率を持ちます。サイズが7mm以上、10mm以上と増大すると破裂率は部位によっては年間3%から7%近くに上昇することが知られています(*UCAS JAPANの報告により)。また、動脈瘤の形状によってブレブと呼ばれる小さなコブが認められるとさらに破裂率は1.6倍程度上昇することが知られています。動脈瘤はこのように部位や場所、大きさ、形によって破裂リスクが異なり、治療に伴うリスクも異なります。そのため、その診療・特に治療の判断には十分な経験と知識、技術が必要となります。
当院にはいわゆる“二刀流”と呼ばれる開頭術と脳血管内治療のいずれの治療も可能な術者が在籍(院長・副院長)しており、それぞれ数百例以上の十分な治療経験があります。二刀流術者は開頭術と脳血管内治療、双方の治療上のメリットやデメリットを熟知しているため、開頭術と血管内治療のうちの片方の治療のみを専門とする術者よりも患者様の動脈瘤に対してより最適な治療法を提案することが可能です。

脊椎脊髄疾患への診療

一般的なイメージとして脳神経外科医が脊椎の診療を行うことは未だに国内では広く知られておりませんが、脳神経外科の診療範囲、脳神経外科専門医の認定基準には脊椎疾患が含まれております。当院常勤の脳神経外科専門医は脊椎疾患への診療経験や豊富な手術治療経験を有しています。執刀は主に日本脊髄外科学会技術認定医が実施し、顕微鏡や拡大鏡を用いた低侵襲の除圧術やヘルニア摘出術から、胸腰椎の低侵襲固定術、硬膜内髄外腫瘍の摘出、脊髄の動静脈シャント疾患に至るまで幅広く対応しています。腰痛、下肢痛、上肢痛、しびれ、歩行障害など、様々な症状を来す脊椎脊髄疾患への外来診療・手術治療が可能です。

良性脳腫瘍への診療

良性の脳腫瘍の多くは腫瘍が増大している場合には手術治療の適応となり、当院では様々な脳腫瘍の手術治療が可能です。当院の脳神経外科医は良性脳腫瘍の中でも特に高難度である頭蓋底外科のメッカとされた慶應義塾大学で数年に渡り専門的なトレーニングを受けており、良性脳腫瘍、頭蓋底腫瘍に対する豊富な知識と手術技術を有しています。また当院では頭蓋内腫瘍摘出に特に有用な最先端の超音波手術器を導入し、重要な血管を温存しつつ効率的に腫瘍摘出を行うことが可能です。同機器の導入によって深部の大型腫瘍の摘出も可能となっています。深部の腫瘍や大型の腫瘍の摘出に対応すべく、当院では最新型の超音波式手術器CUSA clarityを導入しています。安全に同手術機器の利用によって重要な血管構造を温存しつつより効率的に腫瘍の摘出が可能となります。

下垂体腫瘍への診療

下垂体腫瘍の手術治療では現在経鼻内視鏡治療が現在の主流となっています。当院では最新の手術用神経内視鏡を導入し、非機能性下垂体腫瘍への手術治療が可能です。下垂体腫瘍への手術は日本神経内視鏡学会技術認定医が実施いたします。また外来でのMRI検査による腫瘍のフォローアップやプロラクチノーマなどの機能性下垂体腫瘍への薬物治療も当院外来で実施しています。

特殊な脳・神経専門領域疾患への対応

顔面痙攣・痙縮への治療

当院ではボツリヌス毒素筋注による顔面痙攣や脳卒中後の痙縮への治療を行っています。顔面痙攣や痙縮へのボツリヌス毒素の治療は直接痙攣や痙縮のある筋肉への細い針での注射で行うため、施術に伴う痛みは最低限で効果は2−3ヶ月程度持続いたします。ボツリヌス毒素による治療にあたっては外来受診の上でご相談してください。
また、顔面痙攣についてはより根本的な治療となる手術治療も可能です。この手術は微小血管減圧術(MVD)と呼ばれ、顕微鏡下の繊細な手技と術中の神経モニタリングが必須となる治療です。

片頭痛への注射予防薬

片頭痛への通常の内服治療の他、新しい注射予防薬(ヒト化抗CGRPモノクローナル抗体製剤)の治療が可能です。外来受診の上でご相談ください。

深部脳刺激術後の機器調整

当院には専門知識を持つ日本定位機能外科学会技術認定医が所属しており、パーキンソン病や振戦・ジスキネジアの治療のために埋め込まれた深部脳刺激機器の調整やフォローが可能です。機器のメーカーによっては準備が必要ですので事前にご連絡ください。

転移性脳腫瘍、悪性脳腫瘍への対応

転移性脳腫瘍、悪性脳腫瘍への手術治療・定位放射線治療の経験豊富な脳神経外科専門医が診療にあたります。ただし、当院では放射線治療や点滴での抗癌剤治療(内服抗癌剤処方は可能)自体は行えません。放射線治療や抗癌剤治療を含む専門的治療が必要な場合には適切な医療機関を紹介いたします。また、その他の先端的な治療についても大学病院にて悪性脳腫瘍(グリオーマ)の研究を専門としていた医師(副院長)が在籍しており、ご相談が可能です。